2017年1月22日日曜日

音 壬生大念佛狂言


狂言を鑑賞する機会になかなか巡り合えず、以前よりチャンスあらば!と狙っていた
やっと出会えた「壬生大念佛狂言」 (みぶだいねんぶつきょうげん)
今回は狂言について喜真摩に(*^_^*)

狂言とは、室町時代に成立した滑稽な劇。
能楽の一部として発達した由緒正しい狂言と
民俗芸能として伝承された狂言。               
狂言は、大きくこの二つに分けることができる。

今回は、お手頃価格で、気軽に鑑賞可能な「壬生大念佛狂言」を取り上げます。
その中でも特に迫力満点の「炮烙割り」について。

あらすじ
 目代(役人)が新しく市を開くため、「一番に店を出した者は免税とする」という立札を立てて去る。そこへをを商う羯鼓売(かっこ売り:太鼓売り)が申込みに来たが、無人なので一寝入りする。次に炮烙売が来て立札を見るが、羯鼓売に気付き、寝ている隙に自分の炮烙(素焼土鍋)と羯鼓をすり替えて、一番乗りを騙し取ろうと企むが、目覚めた羯鼓売と喧嘩になる。そこに目代が現れて、二人の持ち物を調べ、これを裁く。二人に芸競べをさせ、勝った方を一番乗りにすると告げる。炮烙売はなんとかごまかして、いったんは羯鼓売が負ける。炮烙売は調子に乗って、沢山の炮烙を並べて開店準備である。突然物陰から羯鼓売が現われ、これらの炮烙を木端微塵にしてしまう。結局、目代は羯鼓売に税金免除立札を与え、一同退場する。


開催は、壬生寺境内の大念仏堂舞台で年3回。
2月の節分前日と当日。(無料)
春は4月29日から7日間。
秋は10月の体育の日を含む3日間。

鑑賞料 大人800円 中・高生600円 小学生400円
当日券販売のみで、全席自由席です。
時間や詳細はこちら

観覧席は壬生寺境内保育園の二階。
屋根がなく日陰のため少々寒い。
舞台は別棟だが、すぐ目の前。

この舞台、重厚でかなり趣がある。
昭和55年に国の重要文化財に指定されている
京都の国の重要文化財297ある中の一つである。
そしてなんと、この壬生大念仏狂言は昭和51に国の重要無形民俗文化財指定である。
京都府では第一番の指定なのだ!

壬生大念佛狂言の特徴は、無言劇。
これは、大群衆に仏の教えを伝える手段として身振り手振りが考えられた。
台詞は無いが音はある。
かね・太鼓・笛によるお囃子
愛称の「壬生のカンデンデン」はこの音から付いた。
                        

人気の演目は「炮烙割り」
壬生寺で二月の節分時に、厄除け開運を願い炮烙を奉納する。
奉納された炮烙を狂言の物語に沿って割るのだ。
山積みされた炮烙を一気に下に落とす。
 
ガッシャーン!!ガッシャーン!!

                        〔炮烙割り動画〕



すごい迫力!!すごい音!!

 厄が吹き飛ぶこと間違いない!!



    

    〔厄除け開運の御祈願〕
    








 



   
正直、無言劇で内容が分かるものなのか不安だった。
しかし、一生懸命見ていれば言わんとすることはだいたい伝わってくる。

仏の教えを物語にしてるのだから、黄門様同様、正義が必ず勝つのである。
しかし、目は離せない。
離したら分からなくなるのだ笑


無言だからこそ炮烙の割れる音、お囃子が日常を忘れさせてくれ心地いい。
普段は雑音に囲まれ、心地よい音は消され、挙句の果て更に自分で音を身につけている。
そんな日常を離れてみるのも、たまにはいいものです(*^_^*)
                                          
年3回チャンスがあります。                           
興味持たれた方は是非おススメします!
                                             〔境内の様子〕

                                           
〔追伸〕
壬生寺節分祭はとっても賑わい、四条大通りから壬生寺境内まで色々な露店が続く。
炮烙は500円、奉納時に100円を添える。
書筆は用意されているが、お願いすればこころよく書いてもらえる。

                      
お隣の「京都鶴屋鶴寿庵」敷地内に八木邸がある。
新撰組の土方歳三や近藤勇の宿所であり、屯所として使っていた所だ。

 昭和58年6月1日京都市指定有形文化財に指定。
 見学は午前9時から午後5時まで。
 ・大人 1000円 (抹茶、屯所餅付き)          
 ・中・高生 1000円 (抹茶、屯所餅付き)
 ・中・高生 600円(見学のみ)
                                                                                

        〔八木邸〕                    〔俳優の佐々木蔵之介さんのご実家酒店〕



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