狂言を鑑賞する機会になかなか巡り合えず、以前よりチャンスあらば!と狙っていた
やっと出会えた「壬生大念佛狂言」 (みぶだいねんぶつきょうげん)
今回は狂言と音について喜真摩に(*^_^*)
能楽の一部として発達した由緒正しい狂言と
民俗芸能として伝承された狂言。
狂言は、大きくこの二つに分けることができる。
今回は、お手頃価格で、気軽に鑑賞可能な「壬生大念佛狂言」を取り上げます。
その中でも特に迫力満点の「炮烙割り」について。
あらすじ
目代(役人)が新しく市を開くため、「一番に店を出した者は免税とする」という立札を立てて去る。そこへをを商う羯鼓売(かっこ売り:太鼓売り)が申込みに来たが、無人なので一寝入りする。次に炮烙売が来て立札を見るが、羯鼓売に気付き、寝ている隙に自分の炮烙(素焼土鍋)と羯鼓をすり替えて、一番乗りを騙し取ろうと企むが、目覚めた羯鼓売と喧嘩になる。そこに目代が現れて、二人の持ち物を調べ、これを裁く。二人に芸競べをさせ、勝った方を一番乗りにすると告げる。炮烙売はなんとかごまかして、いったんは羯鼓売が負ける。炮烙売は調子に乗って、沢山の炮烙を並べて開店準備である。突然物陰から羯鼓売が現われ、これらの炮烙を木端微塵にしてしまう。結局、目代は羯鼓売に税金免除立札を与え、一同退場する。
開催は、壬生寺境内の大念仏堂舞台で年3回。
2月の節分前日と当日。(無料)
春は4月29日から7日間。
秋は10月の体育の日を含む3日間。
鑑賞料 大人800円 中・高生600円 小学生400円
当日券販売のみで、全席自由席です。
時間や詳細はこちらへ
観覧席は壬生寺境内保育園の二階。
屋根がなく日陰のため少々寒い。
舞台は別棟だが、すぐ目の前。
この舞台、重厚でかなり趣がある。
昭和55年に国の重要文化財に指定されている
京都の国の重要文化財297ある中の一つである。
そしてなんと、この壬生大念仏狂言は昭和51に国の重要無形民俗文化財指定である。
京都府では第一番の指定なのだ!
壬生大念佛狂言の特徴は、無言劇。
これは、大群衆に仏の教えを伝える手段として身振り手振りが考えられた。
台詞は無いが音はある。
かね・太鼓・笛によるお囃子♪
愛称の「壬生のカンデンデン」はこの音から付いた。
人気の演目は「炮烙割り」
壬生寺で二月の節分時に、厄除け開運を願い炮烙を奉納する。
奉納された炮烙を狂言の物語に沿って割るのだ。
山積みされた炮烙を一気に下に落とす。
ガッシャーン!!ガッシャーン!!
〔炮烙割り動画〕
すごい迫力!!すごい音!!
厄が吹き飛ぶこと間違いない!!
〔厄除け開運の御祈願〕
正直、無言劇で内容が分かるものなのか不安だった。
しかし、一生懸命見ていれば言わんとすることはだいたい伝わってくる。
仏の教えを物語にしてるのだから、黄門様同様、正義が必ず勝つのである。
しかし、目は離せない。
離したら分からなくなるのだ笑
無言だからこそ炮烙の割れる音、お囃子が日常を忘れさせてくれ心地いい。
普段は雑音に囲まれ、心地よい音は消され、挙句の果て更に自分で音を身につけている。
そんな日常を離れてみるのも、たまにはいいものです(*^_^*)
年3回チャンスがあります。
興味持たれた方は是非おススメします!
〔境内の様子〕
〔追伸〕
壬生寺節分祭はとっても賑わい、四条大通りから壬生寺境内まで色々な露店が続く。
炮烙は500円、奉納時に100円を添える。
書筆は用意されているが、お願いすればこころよく書いてもらえる。
お隣の「京都鶴屋鶴寿庵」敷地内に八木邸がある。
新撰組の土方歳三や近藤勇の宿所であり、屯所として使っていた所だ。
昭和58年6月1日京都市指定有形文化財に指定。
見学は午前9時から午後5時まで。
・大人 1000円 (抹茶、屯所餅付き)
・中・高生 1000円 (抹茶、屯所餅付き)
・中・高生 600円(見学のみ)
〔八木邸〕 〔俳優の佐々木蔵之介さんのご実家酒店〕
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